金属アレルギーについて
先日「金属アレルギー」という患者さんを診察しました
前医で金属のかぶせ物を全て非金属の白い詰め物をされていました。
本来保険診療でかぶせるものは奥歯であれば金属になります、
保険外(いわゆる自費診療)であれば白いものも可能です。これらは高額となります。
その方の口腔内をスタッフと診察をしていて「おや?」と思ったのです。
白いものではあるけど、これは自費ではないなと思ったのです。それはなぜかと言えば端的に言えば「へたくそな仮歯のような歯」だったからです。
ヘタというのは「形」「色」あと最も重要なのは「歯肉周りの適合(ぴったりとして段差がないか)」です。
その歯はどれもひどいものでした。「これは仮歯ですよね?」と聞いてしまったくらいですから。
よくよく聞くとこの患者さんはどうやら保険で白いものをかぶせたとのこと。
そうです金属アレルギーの方は保険診療で奥歯に白いかぶせ物を使用可能なのです。一見お得に思えますが。。いい話ばかりではありません。
さてここでご存じない方がいらっしゃると思いますので金属を使用しない白いかぶせ物についてお話します。
白いかぶせ物には①保険診療でかぶせられるもの②保険外の自費診療のものの二種類があります。しかしこれらは品質は全くの別物です。
まず金額が10倍近く異なります。それはなぜか?
①の材料は簡単に言ってしまえば「プラスチック」です。当然最近は材料もよくはなっていますが色の劣化や強度ではやはり②の保険外(自費)の歯に比べれば品質においてかないません。
②はセラミックを使用しており変形や強度、色調等高品質です。
やはり品質は「安かろう悪かろう」といえます。
ですので正直な話、数年先のことを考えた場合やはり①の保険の白いかぶせ物は当院ではおすすめしません。